日々の商談の中でお客様から
〇〇万円値引きしてくれないか?
〇〇をサービスしてもらえないか?
などという「条件交渉」をされた経験はないでしょうか?
私は多々あります。
年間、90台ほど輸入車を販売していると十中八九といって良いほど、
交渉は発生します。
ですが、営業マンとしてはこの交渉をうまく乗り越えれば契約へは後一歩のところまできています。
この交渉になれていない営業マンはお客様の言われたままの条件交渉に応じ、
上司に損益書を提出する際に怒られます。
私のところの会社なら「金を返して無かったことにしてもらってこい」と言われてました。
そんな交渉上手になりたいと思う営業マンは多く存在すると思いますので、
今回は「交渉スキル」について解説していきます。
交渉スキルとは
ここでにお伝えしたいのは
「交渉とは相手に自分の要望を無理やり押し通すことではない」ということです。
私は交渉のことを「相手と自分の納得のいく着地点を共に探す行為」や「win-winを見つけるスキル」だと考えています。
仮に無理やりに条件を押し通したとしても、
今後の対応面で「あー、あの時に無茶な条件言ってきた人や」という気持ちが相手に絶対に残るからです。
我々、自動車ディーラーは購入後の付き合いの方が長くなるので購入時に無理やりな事を言っていると社内で共有されます。
「この方は購入時にめちゃくちゃな条件を提示してきたお客様なので車検や点検時もそのような交渉をされるかもしれません。気をつけましょう。」となります。
そうなれば気持ち良くお付き合いができなくなります。
なので、最初に話した様に「win-win」を目指す必要があるのです。
具体的な交渉方法のポイント
それでは、具体的な交渉テクニックを解説していきます。
すべてが効果があるとは言えませんが、
試してみる価値はあると思います。
私が営業をしていた時にも活用していた方法です。
提示する数字を微妙な数字にする
例えば、200万の車の条件交渉をされているとします。
営業マンが提示する価格を195万や197万にする。
お客様からするとあまり歯切れの良い数字じゃないと嫌だと思われる事が多いので、
総額190万にして!や総額195万にして!などある程度綺麗な数字にして欲しいとお客様から言ってくれるケースが多いです。
そもそも相手から条件を先に聞き出す
お客様から「いくら値引きできんの?」と聞かれたら「逆にいくらなら買ってくれるんですか?」と聞き返します。
お客様はほぼ「安ければ安い方が良いに決まってるやん!」となります。
営業マンは
「僕らは高ければ高い方がいいですし高く売りたいです。限界の値引きが1万です。」ってなっても買ってくれないですよね?
では、いくらなら買ってくれるんですか?
とこっちからぐいぐいいくタイプです。
ここで無茶な金額を言われたら、こっちで出来る限りの条件を提示すれば良いです。
お客様からすれば自分の理想の条件にはならなかったですが、定価から考えると近しい条件を出してもらったので、悪く言われることもありません。
これで、「なんやねん!こんだけしか値引きしてくれへんのかよ!」ってなるようなお客様なら後からクレームになるケースが多いですし、
事あるごとに値引きを言ってくるのでセールスの方が疲弊します。
二者択一
〇〇万円の値引きか、 アクセサリーのサービスかどちらが良いですかね?
という聞き方をすれば買わないという選択肢はありません。
お客様にはもっと具体的に購入のイメージを植え付けることができます。
お客様との信頼関係を構築する
正直、ここが一番大切なのかもしれません。
交渉スキルも必要ですがこちらの要望が通るだけの信頼関係を構築している。という事が大切です。
どんな商品を取り扱ったとしても、
お客様に納得してもらえれば値引きなどの交渉が無くとも満足してもらえます。
逆にどれだけ値引きをしてサービスをしたとしても関係が構築出来ていなければ満足してもらえません。
なので、商品の価値をしっかりとお客様に伝えて信頼関係を構築する段階で交渉はスタートしています。
「君から買いたいねん。値段は関係ない」と言わせるほどお客様に惚れ込んでもらえたら交渉など不必要です。
説明スキルを高めて商品に付加価値を持たせる
先ほどの信頼関係を構築する部分にも少し記載しましたが、
この商品はあなたの求めている欲求を満たしてくれる。というお客様にとっての価値をしっかりと提供できていれば何も交渉しなくても相手から「買いたい」と言ってくれます。
さいごに
交渉スキルは相手を言い負かして自分の言い分を貫くことではありません。
お互いの納得のいく条件を共に探すことです。
しっかりと交渉の本質を身に着けてお客様も自分も納得のいく条件を探し出しましょう。