・営業に転職しよう思うが、どんなスキルが必要になるか知りたい
・新人営業マンで何を学べば良いか悩んでいる
・若手営業マンでうまく商談が成約に繋がらない
・部下育成にあたって何をどのように教えれば良いか体系的に理解出来ていない
・接客業だが成約率をあげていきたい
このように悩んでいる方は多いと思います。
マネジメントの方はこちらの記事も参考にしてみてください。
私も入社当初はどのようなスキルを磨けば良いのか分からず失敗を繰り返す毎日でした。
先輩や上司も具体的に体系的な教え方はしてくれませんでしたので、非常に苦労した記憶があります。
実際、営業は「こういう風にすれば売れるよ!」なんていうものはありませんし、
単純なものではありませんでした。
入社当初にその時のトップセールスマンに「どうやったら売れる様になるんですか?」と聞いたら「仲良くしてたら売れる」と言われて「本当に参考にならないな」と幻滅しました。
ですが、全くの0からスタートしたとしても「商談の際のある程度のやり方」「営業マンとしての基盤」のようなものはあると私は考えていますので、
そのような悩みを持っている人たちに向けて今回の記事を見ていただければ大まかな身につけないといけないスキルがわかります。
それでは解説していきます。
コミュニケーションスキル
まず社会人として何より必要なのは「コミュニケーションスキル」です。
このコミュニケーションスキルは営業だけではなく、全社会人に必要なスキルです。
では、コミュニケーションを円滑にするために何が必要なのか解説します。
・表情
・見た目
・声のコーン
・お客様との距離感や立ち位置
・反応の良さ(リアクションの良さ)
お客様とコミュニケーションを取る際に最低限気をつけていきたいのが上記の項目です。
表情
まず最初は「表情」です。
営業マンは第一印象が大事です。
最初の一歩は挨拶から入ると思いますが、その時の表情がこわばっていたり無愛想だったりすると印象は良くないです。
柔らかい笑顔で相手に不信感を抱かせないようにしましょう。
見た目
次に「見た目」です。
・清潔感のある髪型
・しっかりと剃られた髭
・サイズの合っているスーツ
・手入れされている革靴
これらは営業マンとして最低限の身だしなみです。
誰も見た目の悪い営業マンから買いたいとはなりません。
声のトーン
次に「声のトーン」です。
最初は慣れないかもしれませんが、
2トーンくらいあげて話すのが良いとされています。
イメージしにくいですが、
・自分の得意分野をその分野について知らない人に教えてあげる時
・友人との楽しい会話をしている時
このような場合は自分の声のトーンは上がってませんでしょうか?
声から相手に伝わるものも多くあります。
意識して声のトーンはあげていきましょう。
お客様との距離感や立ち位置
次に「お客様との距離感と立ち位置」です。
考えてみれば当たり前なのですが、
初めて会った仲良くもない人がぐいぐい近くに寄ってくると「え?何この人?」となりませんか?
何か説明してもらう時に真正面に立たれると圧迫感を感じませんか?
営業マンとお客様にも同じ事が言えます。
しっかりとパーソナルスペースを守り、正面には立たず相手が見ているものを一緒に見てあげるという事が大切です。
反応の良さ(リアクションの良さ)
最後に「反応の良さ」です。
お客様と距離を縮めるためにも会社内で人間関係を良好にするためには「リアクションの良さ」というのは重要になります。
ただ間違えないでいただきたいのが、芸人のようなオーバーリアクションというよりかは、
相手の発言に対して適切に反応するという感じです。
相手の発言に対して「さしすせそ」で反応すると良いです、
さ・・・さすがですね!
し・・・知らなかったです!
す・・・すごいです!
せ・・・センスありますね!
そ・・・そうなんですね!
これらを駆使すれば相手の反応にいちいち悩むことは無くなると思います。
多少オーバーにリアクションを取るのもいいと思いますが、不自然なオーバーリアクションは嘘っぽく見えてしまい相手に不快感を与えてしまいます。
ヒアリングスキル
「相手からニーズを聞き出す」という事ができれば商談で大きく前進したと言えます。
このニーズを聞き出すためには、先ほど解説した「コミュニケーションがしっかりと取れていて、お客様と営業マンとの信頼関係が深まっている」という事が大切です。
関係が構築できた上でしっかりニーズを聞き出すヒアリングするために営業マンは「質問」と「傾聴」を繰り返しましょう。
質問力
営業はガンガン喋って商品の説明をして、相手の不安要素は言い負かして売りつける。というイメージを持っている人もいるかもしれません。
ですが、デキる営業は違います。
デキる営業は
どのような質問をして相手から話を聞き出そうかというスキルに長けています。
例えば、
よく言われるのは
・「オープンクエスチョン」
・「クローズクエスチョン」
・「5W2H」
これらに絡ませて質問していく事が多いです。
簡単に説明します。
オープンクエスチョン
「〇〇についてどう思いますか?」系の質問です。
相手に様々なことを聞き出す際に活用します。
「この値段についてどう思いますか?」
「この車についてどう思いますか?」
「こちらの商品についてどう思いますか?」
というように質問がかなり漠然としているので、お客様からお客様自身の意見を聞き出しやすいです。
クローズクエスチョン
「はい」「いいえ」でしか答えられないような質問です。
最終のクロージングなどでよく活用します。
商談の際や相手からニーズを聞き出す際に相手の意見を要約してまとめてあげる時のも使います。
「お客様のご要望は〇〇という事でよろしかったでしょうか?」という感じです。
5W2H
会話を途切らせない時によく活用されるのが「5W2H」です。
本来「5W1H」なのですが、
営業マンとしては「How much(いくら)」という話題が必ず出てきますので、
「5W2H」になっています。
困ったらこれらに沿って相手に質問して話を聞き出しましょう。
傾聴力
質問をしても結局営業マンが自社商品の話をガンガン話始めてしまったら意味がありません。
営業マンの中にも勘違いしている人がいますが、「たくさん商品説明が出来た」=「お客様が納得のいく商品説明が出来た」とは違います。
質問をすればしっかり傾聴する必要があります。
ポイントになる傾聴のスタイルとは、
相手に「あなたの話は面白い!もっと話を聞かせて!」と思わせるような話の聞くスタイルを身につける必要があります。
お客様に「この営業マン私の話聞いてる?」と思わせてはダメです。
しっかりと耳を傾け相手の話を聞いてあげましょう。
商談の際に熱が入ってきてどんどん話が弾んできた時にこそ営業マンは自分の話をせずに相手の話を聞くに徹しましょう。
プレゼンスキル
お客様からニーズを聞き出せたら、次にプレゼンスキルです。
ここから自社商品の説明を行ったりします。
実際は話の途中などでお客様から「この商品の使い方は?」
「この資料の説明が欲しい」などと聞かれることも多いので、その際は臨機応変に対応して相手の疑問点を解消してあげましょう。
PREP法
プレゼンや商品説明をする際の王道中の王道が「PREP法」です。
P(結論)・・・結論からお話します
R(理由)・・・その理由とは〜
E(具体例)・・・例えば〜
P(結論)・・・以上のことから○○という結論になります
この流れにそって説明をすると分かりやすく相手に伝えることができます。
良くない説明は
専門用語が多く理解しにくい。
お客様の疑問点に対して的外れな回答をしている。
結論を最後まで言わない。
このような説明方法は相手の気持ちを冷めさせますし、
この営業から買って大丈夫か?と不安がどんどん膨れ上がっていきます。
このプレゼンスキルがしっかりできていると相手の信用も増しますので相手の理解できる説明をバシッとすると「できる営業マン」というレッテルをお客様が勝手に貼ってくれます。
問題解決力
次に「問題解決力」です。
これはマネジメントスキルの方でも解説しますが、
そこで取り扱う問題解決力とは少し違います。
営業マンが身につけないといけない問題解決力とは
「相手のボトルネックの解消がどれだけできるか」ということです。
これまでの流れで相手のニーズも聞き出して自社商品のプレゼンもしっかりと行えて相手の購買意欲も高まってるはずです。
ですが、ここで「よし!これで話を進めよう!」とならないのは相手が何か問題を抱えているからです。
例えば、
決裁権を持っている人が別にいる(奥様や税理士、会社の経理)
予算オーバー
当初の違う納期になった(購入時期が想定より早まった等)
商品の〇〇の部分が気に入ってない
など
これらは例ですが、しっかりとヒアリングができていれば何がネックになって購入できないのかはお客様も相談してくれます。
もちろんお客様の要望に100%応えるというのは難しいかもしれませんが、
できる限りの努力をして近づける事ができれば成約へ結びつけることは可能です。
交渉術
次に「交渉術」です
話がまとまれば最後はお金の話や条件の話になります。
この交渉を履き違えている人も多くいます。
「相手をいかに出し抜いて自分の利益を追求するか」というスキルではなく、
交渉は「自分と相手が納得のいく答えを共に探す」というスキルです。
双方の一方的なわがままを受け入れるためのものではありません。
なので、値引きが全くなくても大満足で購入してくれるお客様もいますし、
どれだけ値引きやサービスをしても納得感の少ないお客様もいます。
お互いのWin-Winを探すためにはしっかりコミュニケーションと取り、どこが落とし所なのかをヒアリングしましょう。
できることはやる。できないことはできない。でもここまでなら頑張ります。
というスタンスで交渉には臨みましょう。
クロージングスキル
最後に「クロージング」です。
このクロージングができるのと、できないのとで営業マンの成果にはかなりの違いが出てくると思います。
私の経験では「結構ぐいぐい詰めてるなー」と思う様なクロージングをしている営業マンは成果を出しているような印象です。
クロージングまで話を進められたお客様の状態は営業マンとの関係性は良く、購買意欲は高まり、商品にも納得してもらい、交渉を行なって納得のいく条件になっている状態です。
ここまでいってるお客様が買うかどうかを悩むのは「本当に買っていいのか」「購入して対価に見合うものが得られるのか」と悩む一方で「背中を押してほしい」という気持ちがあります。
要は「こちらの商品を購入すればお客様の要望は必ず満たしてくれます!」という安心感があれば購入します。
極論「購入して要らなかったら返金しますよ」なんて言えば安心して買うでしょう。
「本当に要らなかったら返せばいいしな」という保証が自分の中で安心するからです。
このような石橋を叩いて渡るという精神は日本人特有なのかもしれません。
ですが、実際はそんなことはできません。
しっかりと相手に満足させて購入するために背中を押してあげましょう。
テストクロージング
クロージングではお客様から「この商品で話を進めましょう」や「この商品を買います」という成約への言葉をいただくために行います。
そこで「テストクロージング」というテクニックを使いお客様にクロージングに慣れてもらいます。
テストクロージングはお客様に小さなクロージングをして「YES」を引き出しやすくするテクニックです。
ここまでご納得いただけましたでしょうか?
ご不明点はありませんか?
これまでのご説明で問題はありませでしょうか?
などと伝え「YES」を引き出しましょう。
「YES」を多く引き出せば心理的に最後の「では、こちらの商品で話を進めさせていただいても宜しいでしょうか?」というクロージングに「YES」を引き出しやすくなります。
さいごに
さいごにまとめです。
今回はこの6つの解説を行いました。
・コミュニケーションスキル
・ヒアリングスキル
・プレゼンスキル
・問題解決力
・交渉術
・クロージングスキル
営業マンには必須スキルですし、営業マンだけではなく社会人の人全てに当てはまるスキルです。
今後はAIに仕事を奪われる人も多くいると思いますが、
営業という職は人と人との繋がりなので無くなることはありません。
コンビニでジュースやパンを買うという事とは訳が違います。
どんなスキルがあれば社会的価値が高まるかを考え身につけて自分の社会的価値を高めていきましょう!